ChatGPTの下書きを直す前に知っておく3つの前提
ChatGPTの文章を直すときにいちばん多い失敗は、「活用」「〜と言えるでしょう」といった単語を1つずつ狩ることです。単発なら人間も使う語なので、そこだけ変えても質は上がりません。ChatGPTらしさは、薄い定型と過剰にきれいな整形が重なって出ます。だから直し方も、単語の置き換えではなく、書き手の判断・具体性・リズムを入れ直す作業になります。
- 単語ではなく密度で見る。ChatGPT特有の定型が段落に重なっている箇所だけ直す。1回だけの表現は放っておく
- 上から順に点検する。表記→言い回し→文→文章全体の順で、機械的に直せる層から片づけると迷わない
- 良い出力は直すところが少ない。すでに具体的な文を、水増しで書き換えない。目的は情報密度を上げることで、いじり回すことではない
ChatGPTが特に残しやすい癖
ChatGPTの出力には、指示に対して丁寧に応えようとするぶん、次の癖が集中します。まず、貼り付けたときに残る整形の名残です。チャット用の前置き(「以下に主なポイントを示します」)、コピペで混入する「太字」「# 見出し」「---」、律儀な略語併記(「AWS(Amazon Web Services)」)。次に、何でも「ポイントは3つあります」と番号でまとめ、説得や説明の部分まで箇条書きに変えてしまう構造化です。そして、「本記事では〜について解説します」で始まり「いかがでしたか」で終わる定型と、「活用」「最適化」「価値を最大化」といった抽象語の連鎖です。これらは、消しても意味が通ることが多い部分です。
層1: まず整形の名残を落とす(機械的)
判断がいらない層から始めます。チャットの前置き(「承知しました。以下に〜」)は削って本題から始めます。本文に残った「太字」「# 見出し」「---」「リンク」を消し、読者が知っている略語への正式名称併記は初出1回だけにするか削ります。和文中の英字・数字の前後の半角スペースは詰めます(表記規約がある文書はそれに従う)。
層2: 前置き・締め・抽象語を入れ替える
「本記事では〜解説します」「まず初めに」で始まる導入は、読者の状況・問題・結論のどれかに置き換えます。「いかがでしたか」「ぜひ参考にしてみてください」で終わる締めは、判断・次の行動・具体的な事実に変えます。「重要です」「画期的」といった評価語と、「活用」「最適化」の抽象語連鎖は、誰が何をして何が変わったのかに戻します。「〜と言えるでしょう」「ケースバイケース」で判断を避けている箇所は、根拠があるなら言い切り、条件があるなら条件を書きます。
層3・層4: 直訳調をほどき、構造を減らす
ChatGPTは英語的な構文をそのまま日本語にすることがあります。「この施策は〜を可能にします」の無生物主語は「この施策により〜できます」に、「〜することができます」は「〜できます」に直します。分かりきった主語を毎文付けているのも直訳調に見えるので省きます。最後に構造を見て、説得・説明の部分まで箇条書きになっていたら文章に戻し、無理な「3つのポイント」を解きます。見出しは整っているのに固有名詞・数値・場面がどこにもない状態なら、原文の具体情報を前に出します。