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請求書送付メールの書き方|必須項目チェックリストと例文

月末に請求書を送ったのに、支払日を過ぎても入金がない。このページには、送信前のチェックリストと4場面のテンプレートを置いています。原因の多くは取引の中身ではなく、振込先や支払期日が請求書にもメール本文にも見当たらないことです。チェックリストは送信前に文面と突き合わせるためのもので、金額や宛名を誤ったときに差し替えるか差額で調整するかの判定も添えました。テンプレートは初回送付、毎月の定例送付、再発行と訂正、入金確認のお礼の4場面です。請求書そのものに載せる項目と、メール本文へ転記する項目の切り分けも整理しています。

Guide

要点

請求書のメールは、受け取った人がそのまま処理するとは限りません。担当者が経理へ転送し、経理は取引の経緯を知らないまま添付を開きます。このとき本文に請求書番号も金額も期日もなければ、経理にできるのは転送元へ聞き返すか、後回しにするかのどちらかです。請求書の中身が正しいことと、そのメールが期日までに処理されることは別の話。本文は、転送された先の人が読んでも処理できる形にします。

  • 件名には「請求書」と対象の年月、自社名を入れます。経理の受信箱には、同じ月に似た件名が何十通も並びます
  • 本文には請求書番号・請求金額(税込)・支払期日の3点を転記します。添付を開かずに突き合わせられれば、確認の往復が減ります(このほかに添付ファイル名を1行)
  • 添付は PDF にして、ファイル名に年月と自社名を入れます。「請求書.pdf」は、相手が保存した先で見分けがつきません

送信前に突き合わせる必須項目

下の表は、送る直前に本文と添付を1項目ずつ見ていくための一覧です。どこに書くかまで決めておくと、毎月の送信で迷いません。

項目書く場所抜けたときに起きること
請求書番号メール本文と請求書の両方経理が添付を開くまで照合できず、問い合わせが一往復増える
請求金額(税込)両方本文と添付の食い違いに気づくのが入金後になる
支払期日両方相手の支払サイクルに載らず、翌月払いへ回る
振込先の口座請求書。口座を変えた月だけ本文にも記載漏れは入金遅延の直接の原因になる
対象期間と取引内容請求書。本文は案件名だけで足りる何に対する請求か分からず、社内の承認が止まる
登録番号と税率ごとの消費税額請求書適格請求書として扱えず差し戻される(適格請求書発行事業者の場合)
添付ファイル名本文添付漏れに送信後まで気づかない

本文へ転記するのは、番号・金額・期日の3点にとどめます。これに添付ファイル名を足した4行が本文の定型です。明細や振込先まで写すと、請求書と食い違ったときにどちらが正なのか相手が判断できません。

口座を変えた月だけ、本文にも書く

振込先の口座は請求書に載せます。毎月同じ内容を本文へ重ねて書いていると、口座を変えた月に古い記載が残り、相手は前の口座へ振り込みます。口座変更の連絡は、メールだけで完結させないほうが安全です。取引先を装って振込先の変更を知らせる手口があり、確かめにくいためです。まず電話でも一報を入れ、相手が折り返せる番号を本文に書き添えます。そのうえで、変更があった月だけ本文に「今回より振込先が変わります」と1行置いて新しい口座を書き、次の月からは請求書の記載に戻します。

添付は PDF にして、ファイル名で照合できるようにする

Excel や Word のまま送ると、相手の環境で体裁が崩れ、しかも数字を書き換えられる状態で残ります。請求書は PDF にします。ファイル名は「請求書_202607_{自社名}.pdf」のように、年月と自社名を入れておくと、経理が保存した後でも探せます。複数の案件をまとめて送るなら、1通に何ファイル添付したかを本文に書きます。添付ファイルの送り方そのものは、添付ファイル送付メールの書き方でまとめて扱っています。

誤りに気づいたら、差し替えか差額調整かを先に決める

金額や宛名を間違えたときの対応は、相手がどこまで処理を進めているかで変わります。まず先方の状況を確かめ、それから文面を書きます。

相手の状況取る対応メールに書くこと
まだ支払手続きに入っていない正しい請求書を再発行して差し替える誤・正の対比、新旧の請求書番号、旧請求書の破棄依頼、期日を据え置くかどうか
社内承認は済み、振込前差し替えたうえで期日を相談する上に加えて、再承認にどれだけ日数がかかるかの確認
すでに入金されている不足なら差額を追加請求、過払いなら返金か次回相殺のどちらかを相手に選んでもらう差額の金額、どちらの方法を希望するかを尋ねる一文

件名の先頭には【差し替え】か【再送】を置きます。旧請求書と同じ件名で送ると受信箱に新旧が並び、古いほうで処理されます。請求書番号は、新しい番号を採るか枝番({請求書番号}-1)にするかを社内の運用に合わせ、どちらにしても旧番号を本文へ書きます。謝罪は冒頭の一文で足ります。長く書くほど、どちらの請求書が有効なのかが読み取りにくくなります。

入金の確認と、期日を過ぎたとき

お礼は、入金明細で着金を確認してから送ります。書くのは入金日、金額、対象の請求書番号の3つ。領収書が要るかを一行添えると、後から別便で頼まれずに済みます。請求額と数百円ずれているときは、振込手数料が差し引かれていることがほとんどです。負担の取り決めを契約書で確かめ、こちらの負担ならそのまま処理し、相手負担のはずなら次回の請求前に一度すり合わせます。期日を過ぎても入金がないときの督促は、催促メールのテンプレートで段階別に扱っています。

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テンプレート

初回送付(新規の取引先へ、支払条件もあわせて伝える)

いつ使うか: 新しい取引先へ初めて請求書を送るとき。/次に何をするか: 番号・金額・期日・添付名の4行はそのまま残す。経理へ転送されても本文だけで処理できる。送付先の指定を尋ねる一文を入れておくと、2回目から宛先の差し戻しが起きない。

件名: {年月}分 請求書送付のご案内({自社名})

{企業名}
{部署名} {担当者名} 様

お世話になっております。{自社名}の{氏名}です。

{案件名}につきまして、請求書をお送りいたします。

・請求書番号: {請求書番号}
・請求金額: {金額}円(税込)
・お支払期日: {支払期日}
・添付ファイル: {ファイル名}.pdf

お振込先は請求書に記載しております。振込手数料は{負担者}のご負担にてお願いいたします。

請求書の送付先や宛名にご指定がございましたら、次回よりそちらへお送りいたします。ご不明な点がございましたら、下記までご連絡ください。

よろしくお願いいたします。

{氏名}
{自社名} {部署名}
{電話番号}
{メールアドレス}

定例送付(毎月同じ相手へ)

いつ使うか: 毎月または定期的に同じ相手へ請求するとき。/次に何をするか: {前月からの変更点}には「今月は{作業内容}の追加分が含まれます」のように差分だけを書き、変更がなければ「金額は前月と同額です」に置き換える。挨拶を毎月変える必要はなく、数字の行だけを差し替えて使う。

件名: {年月}分 請求書送付のご案内({自社名})

{企業名}
{部署名} {担当者名} 様

いつもお世話になっております。{自社名}の{氏名}です。

{年月}分の請求書をお送りいたします。

・請求書番号: {請求書番号}
・請求金額: {金額}円(税込)
・お支払期日: {支払期日}
・添付ファイル: {ファイル名}.pdf

{前月からの変更点}

ご確認のほど、よろしくお願いいたします。

{氏名}
{自社名} {部署名}
{電話番号}

再発行・訂正(金額や宛名を誤ったとき)

いつ使うか: 送付済みの請求書に金額・宛名・日付の誤りが見つかったとき。/次に何をするか: 件名の【差し替え】は消さない。旧番号と新番号を両方書き、どちらが有効かを一目で分かるようにする。相手がすでに入金済みなら、破棄依頼の段落を差額の案内に差し替える。過払いなら「差額{金額}円を返金いたします。次回のご請求で相殺する形でもご対応できます」のように、返金と相殺の両方を出す。再発防止を求められている取引先にだけ、原因を1文足す。

件名: 【差し替え】{年月}分 請求書再送付のご連絡({自社名})

{企業名}
{部署名} {担当者名} 様

お世話になっております。{自社名}の{氏名}です。

{送付日}にお送りした請求書に誤りがございました。ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。

・誤: {誤った内容}
・正: {正しい内容}

訂正した請求書({新しい請求書番号})を添付いたします。お手数ですが、先にお送りした{旧請求書番号}は破棄をお願いいたします。

お支払期日は{支払期日}で変更ございません。すでに社内でお手続きを進めていただいている場合は、その旨お知らせください。期日の再設定を含めてご相談させていただきます。

よろしくお願いいたします。

{氏名}
{自社名} {部署名}
{電話番号}

入金確認のお礼

いつ使うか: 入金明細で着金を確認した後。着金前に見込みで送らない。/次に何をするか: 入金日と金額と請求書番号を書けば、相手の経理も自社の記録と突き合わせられる。金額が請求額と合わない場合は、この文面ではなく、差額の内訳を確認する別のメールにする。

件名: ご入金確認のお礼({年月}分・{自社名})

{企業名}
{部署名} {担当者名} 様

お世話になっております。{自社名}の{氏名}です。

{入金日}付で、下記のご入金を確認いたしました。お忙しいなかご手配いただき、ありがとうございます。

・請求書番号: {請求書番号}
・入金額: {金額}円

領収書が必要でしたら、お知らせいただければ発行いたします。

次回のご請求は{次回送付日}ごろにお送りする予定です。引き続きよろしくお願いいたします。

{氏名}
{自社名} {部署名}
{電話番号}

Examples

Before / After

Before

件名: 請求書の件

After

件名: 2026年7月分 請求書送付のご案内({自社名})

何を変えたか: 対象の年月、請求書送付という用件、自社名を件名に入れた。なぜ良くなったか: 経理の受信箱で月ごとに並び、担当者が本文を開かずに振り分けられる。

Before

請求書を添付いたしましたので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

After

請求書(No. INV-2026-071)をお送りいたします。請求金額は330,000円(税込)、お支払期日は8月31日です。添付は「請求書_202607_自社名.pdf」の1点です。

何を変えたか: 添付を開かないと分からなかった番号・金額・期日を本文へ転記し、添付ファイル名も示した。なぜ良くなったか: 転送された先の経理がそのまま処理でき、添付漏れにも送信直後に気づける。

Before

先ほどお送りしたメールは破棄してください。改めて請求書をお送りします。

After

先ほどお送りした請求書(No. INV-2026-071)は、金額に誤りがございました。正しい金額は330,000円です。訂正版(No. INV-2026-071-1)を添付いたしますので、お手数ですが先の請求書は破棄をお願いいたします。

何を変えたか: 「破棄してください」だけだった依頼に、誤りの箇所と、新旧どちらの番号が有効かを足した。なぜ良くなったか: 相手が2通を見比べる作業をせずに済み、古いほうで処理される事故を防げる。

FAQ

請求書は担当者と経理のどちらへ送りますか?

取引先から送付先の指定があれば、それに従います。指定がなければ、案件の担当者を宛先にして、分かる範囲で経理の窓口アドレスを CC に入れます。金額の妥当性を判断できるのは担当者、支払を処理するのは経理なので、どちらか一方だけだと確認がそこで止まります。担当者が異動した月は、宛先が生きているかを送信前に確かめ、後任と経理の両方に届く状態にしておきます。

PDF を添付するとき、パスワードをかけるべきですか?

相手の指定に合わせます。パスワードを別メールで送る方式は、同じ経路を通るため安全性が高いとは言えず、受信側で自動処理をしている場合には開けないこともあります。社内規程で暗号化が必要なら、共有リンクや先方の請求書受領システムなど、指定された手段を先に確認します。かける場合は、パスワードの伝達方法を初回に取り決めておきます。

メールで送った後に、郵送の原本も必要と言われたら?

先方の経理規程で原本保管が求められている場合があります。先方の規程に合わせて原本を郵送し、メールには「本日{発送方法}にて原本を発送いたしました。到着は{到着予定日}ごろの見込みです」と書き添えます。同じ請求書が二重に計上されないよう、原本とPDFが同一の請求書番号であることを明記します。原本を郵送した場合でも、メールで送った PDF は電子取引のデータとして保存の対象になり得るため、自社側でも消さずに保管しておきます。

支払期日が土日や年末年始と重なるときは、どう書きますか?

先方の支払サイクルに合わせるのが先です。翌営業日に回す会社もあれば、前営業日に前倒しする会社もあります。こちらから希望を出す場合だけ「{期日}が休日にあたるため、{前営業日}までにお振込みいただけますと幸いです」のように理由とセットで書きます。締め日と支払日の運用は、初回の取引で確認しておきます。

入金が遅れると先方から連絡があったときは、どう返しますか?

まず知らせてくれたことに触れ、次に入金予定日を確認します。「ご連絡ありがとうございます。{入金予定日}にお振込みいただける見込みとのこと、承知いたしました」と、日付を復唱する形にすると認識がそろいます。督促のような書き方は避け、遅延損害金や取引条件に触れるのは、予定日がさらに遅れたときからで足ります。

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